医薬経済オンライン

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読む医療—医師が書いた本の斜め読み—

糖質制限ブームにストップをかける

第27回

鍛冶孝雄

2015年6月15日号

 ある学会で糖尿病治療に用いるSGLT2阻害剤の治験に携わった医師の話を聴く機会があった。実はそれほど熱心に聴いていたわけではないので、詳細は甚だ心許ない(読書子は専門家でも何でもないので、ちょっと逃げ口上をつくっておく)。この報告は、SGLT2阻害剤の効果と、体重の相関についてのデータを伝えることが主な目的のようだった。  周知の通り、SGLT2阻害剤は尿糖排泄を主作用機序とする新薬なので、体重のウォッチが必要であることは理解できた。また、薬の効き方と体重減少は、多くの被験者でパラレルに推移していることもわかった。具体例のなかに50歳前半の女性被験者のデータがあり、彼女はBMIが18台という痩身にもかかわらず、同剤服用後、短期間で血糖値が正常値まで下がり、体重も3キロほど減った。医師には「体重減少は問題」と思えたが、当の女性は「...  ある学会で糖尿病治療に用いるSGLT2阻害剤の治験に携わった医師の話を聴く機会があった。実はそれほど熱心に聴いていたわけではないので、詳細は甚だ心許ない(読書子は専門家でも何でもないので、ちょっと逃げ口上をつくっておく)。この報告は、SGLT2阻害剤の効果と、体重の相関についてのデータを伝えることが主な目的のようだった。  周知の通り、SGLT2阻害剤は尿糖排泄を主作用機序とする新薬なので、体重のウォッチが必要であることは理解できた。また、薬の効き方と体重減少は、多くの被験者でパラレルに推移していることもわかった。具体例のなかに50歳前半の女性被験者のデータがあり、彼女はBMIが18台という痩身にもかかわらず、同剤服用後、短期間で血糖値が正常値まで下がり、体重も3キロほど減った。医師には「体重減少は問題」と思えたが、当の女性は「体

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