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審査建言

ワクチン接種におけるリスクコミュニケーションの重要性

医薬品医療機器レギュラトリーサイエンス財団理事長 土井脩

2015年6月15日号

 日本では、子宮頸がん予防のためのHPVワクチンが、欧米に大きく遅れて09年に「サーバリックス」(グラクソスミスクライン)が、11年には「ガーダシル」(MSD)が承認され、13年4月より、予防接種法に基づく定期接種ワクチンとして勧奨された。しかし、接種後に原因不明の体中の痛みを訴えるなどの有害事象報告が相次いだため、13年6月に、積極的な接種の呼びかけは中止された。  厚生労働省のホームページによると、子宮頸がん予防ワクチン接種後に、複合性局所疼痛症候群などの慢性の痛みを伴う事例や、関節痛が現れた事例などの報告があった。緊急に専門家による検討を行った結果、副反応の発生状況については、ワクチン接種の有効性との比較考量のなかで、定期接種の実施を中止するほどのリスクが高いとは評価されなかった。しかし、因果関係を否定できない持続的な疼痛が子宮頸がん予防ワ...  日本では、子宮頸がん予防のためのHPVワクチンが、欧米に大きく遅れて09年に「サーバリックス」(グラクソスミスクライン)が、11年には「ガーダシル」(MSD)が承認され、13年4月より、予防接種法に基づく定期接種ワクチンとして勧奨された。しかし、接種後に原因不明の体中の痛みを訴えるなどの有害事象報告が相次いだため、13年6月に、積極的な接種の呼びかけは中止された。  厚生労働省のホームページによると、子宮頸がん予防ワクチン接種後に、複合性局所疼痛症候群などの慢性の痛みを伴う事例や、関節痛が現れた事例などの報告があった。緊急に専門家による検討を行った結果、副反応の発生状況については、ワクチン接種の有効性との比較考量のなかで、定期接種の実施を中止するほどのリスクが高いとは評価されなかった。しかし、因果関係を否定できない持続的な疼痛が子宮頸がん予防ワクチ

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