眺望「医薬街道」
期待高まる“消える”ステント
近藤正觀
2015年6月15日号
血流は生命維持に欠くことができない。血管が詰まり血流が妨げられると心臓では狭心症・心筋梗塞、脳では脳梗塞となる。血管が正常でなければ、すべての臓器は酸素不足を来たし機能不全に陥る。 近年、この血流改善に多く用いられるのが医療機器である「ステント」だ。大動脈や腕などからカテーテルを挿入し、バルーンで血管を拡張させたあと、網状の管を病変部に留置して血流を確保する。ステントの出現前は詰まった血管を迂回するために、自分の足や腕から採取した血管を移植するバイパス手術が行われていた。対して、ステント留置による治療は身体への侵襲も少ないので広く行われるようになった。 最近はステントに塗布した薬剤が徐々に周囲の組織に放出される薬剤溶出型ステントが多い。現在のステントは金属製なので人体に半永久的に残存する。また金属の周囲には人体の老廃物や脂質などが付着...
血流は生命維持に欠くことができない。血管が詰まり血流が妨げられると心臓では狭心症・心筋梗塞、脳では脳梗塞となる。血管が正常でなければ、すべての臓器は酸素不足を来たし機能不全に陥る。 近年、この血流改善に多く用いられるのが医療機器である「ステント」だ。大動脈や腕などからカテーテルを挿入し、バルーンで血管を拡張させたあと、網状の管を病変部に留置して血流を確保する。ステントの出現前は詰まった血管を迂回するために、自分の足や腕から採取した血管を移植するバイパス手術が行われていた。対して、ステント留置による治療は身体への侵襲も少ないので広く行われるようになった。 最近はステントに塗布した薬剤が徐々に周囲の組織に放出される薬剤溶出型ステントが多い。現在のステントは金属製なので人体に半永久的に残存する。また金属の周囲には人体の老廃物や脂質などが付着する
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