医薬経済オンライン

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深層◎医薬品卸

直面する危機は「MSの存在意義」

診療所と中小病院の「持ち場」が衰退

2015年6月1日号

 14年度医薬品市場は、98年度以来となる17年ぶりのマイナス成長を記録した。医薬品卸各社の15年3月期業績は市場と連動するように、売上高は減収し、本業の儲けを示す営業利益も大幅減益に陥ってしまった。  マイナス要因は周知の通りだが、4月の診療報酬改定で薬価は平均▲2.65%(医療費ベース)ダウンしたことだ。もちろん、これは恒例行事に過ぎない。  とにかく、特殊要因が多過ぎた。消費税が14年4月に8%に引き上げられる直前の3月、薬価上昇を見込む高額な新薬創出・適応外薬解消等促進加算品を中心に、駆け込み需要が発生したため、14年度期首と期末にその反動減を被った。さらに、増税による財布の引き締め、天候不順などを背景とした、一部患者の受診抑制は当然、マイナスに働いた。  後発品は、国の使用促進策で浸透した。とくに業界関係者はおろか厚生労働省の官僚まで「ここまでとは」...  14年度医薬品市場は、98年度以来となる17年ぶりのマイナス成長を記録した。医薬品卸各社の15年3月期業績は市場と連動するように、売上高は減収し、本業の儲けを示す営業利益も大幅減益に陥ってしまった。  マイナス要因は周知の通りだが、4月の診療報酬改定で薬価は平均▲2.65%(医療費ベース)ダウンしたことだ。もちろん、これは恒例行事に過ぎない。  とにかく、特殊要因が多過ぎた。消費税が14年4月に8%に引き上げられる直前の3月、薬価上昇を見込む高額な新薬創出・適応外薬解消等促進加算品を中心に、駆け込み需要が発生したため、14年度期首と期末にその反動減を被った。さらに、増税による財布の引き締め、天候不順などを背景とした、一部患者の受診抑制は当然、マイナスに働いた。  後発品は、国の使用促進策で浸透した。とくに業界関係者はおろか厚生労働省の官僚まで「ここまでとは」と唸

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