「誤算」続き大日本住友の起死回生策
「出資比率」の足枷が解かれるとき
2015年6月1日号
攻めの采配で経営手腕を振った多田社長 今、大日本住友製薬の多田正世社長ほど、自身の居心地の悪さを感じている業界内のトップはいないだろう。まず、同社の柱である医療用医薬品事業でネガティブな話が相次いでいる。連結業績も停滞気味で、15年3月期の営業利益に至っては、合併初年度に当たる旧大日本製薬と旧住友製薬の06年3月期実績を単純合算したスタートラインの数値すら下回る状況だ。過去10年間、2度の大型買収を行ってもなお、成長軌道に乗れていないことを物語る。
半面、日本製薬工業協会の会長擁立会社として、さらには日経225構成銘柄にも選ばれる財閥系の名門準大手として、周囲の期待と要求だけは高い。13年度を起点とする5ヵ年の中期経営計画で掲げた「新薬を成長ドライバーとしたグローバルな事業拡大」という目標が、折り返し地点を前に早くも黄色信号が灯るなか、政権末期に入っ...
攻めの采配で経営手腕を振った多田社長 今、大日本住友製薬の多田正世社長ほど、自身の居心地の悪さを感じている業界内のトップはいないだろう。まず、同社の柱である医療用医薬品事業でネガティブな話が相次いでいる。連結業績も停滞気味で、15年3月期の営業利益に至っては、合併初年度に当たる旧大日本製薬と旧住友製薬の06年3月期実績を単純合算したスタートラインの数値すら下回る状況だ。過去10年間、2度の大型買収を行ってもなお、成長軌道に乗れていないことを物語る。
半面、日本製薬工業協会の会長擁立会社として、さらには日経225構成銘柄にも選ばれる財閥系の名門準大手として、周囲の期待と要求だけは高い。13年度を起点とする5ヵ年の中期経営計画で掲げた「新薬を成長ドライバーとしたグローバルな事業拡大」という目標が、折り返し地点を前に早くも黄色信号が灯るなか、政権末期に入った
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