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薬剤経済学

薬剤療法の価値

第5回 薬剤給付の死亡回避効果:違いのなかの違い分析

2015年6月1日号

 メディケア・パートDの2006年実施は薬剤給付適用を持つ高齢者比率を67%から90%超に引き上げ、薬剤費負担も軽減した。ただ、心血管疾患(CV)関連死は制度導入前から減少が続いていて、非CV関連死は横ばいと、給付の提供が高齢者死亡率に著しい影響を及ぼしていないようにも映る(図1)。 商務省経済分析局A.ダンとサンフランシスコ連邦準備銀行A.H.シャピーロの「メディケア・パートDは命を救ったか?」(FRBワーキング・ペイパー2015年2月)は、制度の死亡率影響を見極め、高齢者薬剤給付の価値を測った。この研究は、結果として実施1年半の高い成果を認めたが(5月15日号)、一見、明快といえない影響をどう掴み取り、信頼できると請け負ったのか、方法論的なアプローチを尽くしている。 公的制度の導入前、高齢者は、企業が提供する退職医療給付の一部、医療扶助制度メディケイドの...  メディケア・パートDの2006年実施は薬剤給付適用を持つ高齢者比率を67%から90%超に引き上げ、薬剤費負担も軽減した。ただ、心血管疾患(CV)関連死は制度導入前から減少が続いていて、非CV関連死は横ばいと、給付の提供が高齢者死亡率に著しい影響を及ぼしていないようにも映る(図1)。 商務省経済分析局A.ダンとサンフランシスコ連邦準備銀行A.H.シャピーロの「メディケア・パートDは命を救ったか?」(FRBワーキング・ペイパー2015年2月)は、制度の死亡率影響を見極め、高齢者薬剤給付の価値を測った。この研究は、結果として実施1年半の高い成果を認めたが(5月15日号)、一見、明快といえない影響をどう掴み取り、信頼できると請け負ったのか、方法論的なアプローチを尽くしている。 公的制度の導入前、高齢者は、企業が提供する退職医療給付の一部、医療扶助制度メディケイドの一

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