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経済記事の読み方

店に来ない若い世代を取り込めるか

金融業界がめざすオムニチャネル戦略

2015年6月1日号

 オムニチャネルという言葉を最近耳にするようになってきた。オムニとは、ラテン語で「すべての」という意味だ。インターネットでのショッピングなど、店舗以外の販売チャネルが多様になり、売上げが無視できない規模になってきた。店舗を開設しながら業績を上げてきた流通業界は、インターネットと実店舗を融合させるオムニチャネル戦略が重要な経営課題になっている。店舗と言えば金融機関も、支店網を拡大しながら成長してきた業界。オムニチャネルに取り組もうとしているが、流通業界に比べて動きは鈍い。  金融業界では、90年代後半の不良債権処理時代、再編による店舗統廃合の嵐が吹いて、多くの支店が閉店し、コンビニエンスストアに自行の出張所として店外ATM(現金自動預け払い機)を増やして顧客利便性の低下を食い止めた。その間、インターネットバンキングも利用頻度が高まり、情報端...  オムニチャネルという言葉を最近耳にするようになってきた。オムニとは、ラテン語で「すべての」という意味だ。インターネットでのショッピングなど、店舗以外の販売チャネルが多様になり、売上げが無視できない規模になってきた。店舗を開設しながら業績を上げてきた流通業界は、インターネットと実店舗を融合させるオムニチャネル戦略が重要な経営課題になっている。店舗と言えば金融機関も、支店網を拡大しながら成長してきた業界。オムニチャネルに取り組もうとしているが、流通業界に比べて動きは鈍い。  金融業界では、90年代後半の不良債権処理時代、再編による店舗統廃合の嵐が吹いて、多くの支店が閉店し、コンビニエンスストアに自行の出張所として店外ATM(現金自動預け払い機)を増やして顧客利便性の低下を食い止めた。その間、インターネットバンキングも利用頻度が高まり、情報端末は

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