ヘッジ・ファンドが蠢く医薬品市場

海外時報

ヘッジ・ファンドが蠢く医薬品市場

ブランドメーカーを標的にして手に入れる利潤

2015年5月15日号

　米国医薬品市場は14年、13％という驚きの成長を示した。その牽引力となったのが、高額なバイオテック製剤だが、一方で薬剤アクセスが米国民の主要な関心事になっている。　カイザー・ファミリー財団による世論調査では、優先すべき医療政策として薬価・薬剤費が16項目の1位、2位を占めた。共和党支持者を含め「患者にアフォーダブル（手頃）な価格にする」を76％が、薬価を下げる「政府の行動」を60％が求めているのだ。　対策はいくつか考えられる。州議会では、高額製剤の患者負担を制限する給付面からの対応のほか、価格統制には踏み込まないが高額製剤に関する臨床試験を含めた所要経費とマージン率の開示義務化といったアプローチが提案されている。オバマ政権は薬剤費の急増対策として政府の価格交渉権やバイオテック製剤の市場独占期間の短縮を説く一方で、費用のかかる遺伝子情報に基づいた... 　米国医薬品市場は14年、13％という驚きの成長を示した。その牽引力となったのが、高額なバイオテック製剤だが、一方で薬剤アクセスが米国民の主要な関心事になっている。　カイザー・ファミリー財団による世論調査では、優先すべき医療政策として薬価・薬剤費が16項目の1位、2位を占めた。共和党支持者を含め「患者にアフォーダブル（手頃）な価格にする」を76％が、薬価を下げる「政府の行動」を60％が求めているのだ。　対策はいくつか考えられる。州議会では、高額製剤の患者負担を制限する給付面からの対応のほか、価格統制には踏み込まないが高額製剤に関する臨床試験を含めた所要経費とマージン率の開示義務化といったアプローチが提案されている。オバマ政権は薬剤費の急増対策として政府の価格交渉権やバイオテック製剤の市場独占期間の短縮を説く一方で、費用のかかる遺伝子情報に基づいたパ

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