OBSERVER
鈴木邦彦・日本医師会常任理事
2015年5月1日号
健康拠点は薬局ではなく医療機関──健康保険組合連合会の提案に基づき、政府内でOTC類似薬の保険給付範囲の見直しが議論され、古い「第1世代」(温冷刺激型)の湿布薬が標的になっています。鈴木 第1世代と言っても、医療に必要だから薬価収載されている。それを保険から外すことは認められない。もし保険から外したとしても、患者が(薬がほしいと)訴える場合は、(第2世代など)かえって高い薬を処方することになる。医療費削減の思惑に反する結果を招くのではないか。──第1世代、第2世代を問わず、湿布薬の処方枚数に「上限を設けるべき」との議論もあります。鈴木 新薬に設けられた1年間の「14日処方制限」は、患者の安全確保の観点から意味がある。しかし、医師は病態に合わせて処方を行っているのであって、今回の提案のように経済上の理由で処方日数を制限することは問題だ。仮に処方枚数を...
健康拠点は薬局ではなく医療機関──健康保険組合連合会の提案に基づき、政府内でOTC類似薬の保険給付範囲の見直しが議論され、古い「第1世代」(温冷刺激型)の湿布薬が標的になっています。鈴木 第1世代と言っても、医療に必要だから薬価収載されている。それを保険から外すことは認められない。もし保険から外したとしても、患者が(薬がほしいと)訴える場合は、(第2世代など)かえって高い薬を処方することになる。医療費削減の思惑に反する結果を招くのではないか。──第1世代、第2世代を問わず、湿布薬の処方枚数に「上限を設けるべき」との議論もあります。鈴木 新薬に設けられた1年間の「14日処方制限」は、患者の安全確保の観点から意味がある。しかし、医師は病態に合わせて処方を行っているのであって、今回の提案のように経済上の理由で処方日数を制限することは問題だ。仮に処方枚数を制限
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