医薬経済オンライン

医療・医薬業界をさまざまな視点・論点から示すメディア

薬剤経済学

薬剤療法の価値

第3回 薬剤の医療費相殺効果の公認

2015年5月1日号

 薬剤利用が増えることに伴う費用増の一部は、医療サービス支出の減少で相殺される——米国議会予算局(CBO)が2012年11月に示した見解は、製薬業界のかねての主張が、公共政策に採用された瞬間だ(「処方薬利用に伴うメディケア・サービスに対するメディケア支出の相殺効果」)。 米国では一般に、政策実施に伴う財源手当てが法制化の前提になる。法案の財政影響評価を通じて議会審議前のチェック機能を担うCBOは慎重な姿勢で知られ、例えば、減税による税収減は、景気刺激策による経済成長効果で相殺できるとの主張を容れずに、共和党を苛立たせてきた。 2006〜11年に発表された、薬剤利用と医療費の関係を探った多様な文献から、「今後の推計のためのバックグラウンド研究」(D.ホルツ−エルメンドーフ局長=当時)として説明されたCBO見解は、薬剤利用の1% 増が、0.2%の医療費節減を生む...  薬剤利用が増えることに伴う費用増の一部は、医療サービス支出の減少で相殺される——米国議会予算局(CBO)が2012年11月に示した見解は、製薬業界のかねての主張が、公共政策に採用された瞬間だ(「処方薬利用に伴うメディケア・サービスに対するメディケア支出の相殺効果」)。 米国では一般に、政策実施に伴う財源手当てが法制化の前提になる。法案の財政影響評価を通じて議会審議前のチェック機能を担うCBOは慎重な姿勢で知られ、例えば、減税による税収減は、景気刺激策による経済成長効果で相殺できるとの主張を容れずに、共和党を苛立たせてきた。 2006〜11年に発表された、薬剤利用と医療費の関係を探った多様な文献から、「今後の推計のためのバックグラウンド研究」(D.ホルツ−エルメンドーフ局長=当時)として説明されたCBO見解は、薬剤利用の1% 増が、0.2%の医療費節減を生むと

有料会員限定

会員登録(有料)
この記事をお読みいただくためには、会員登録(有料)が必要です。
新規会員登録とマイページ > 購読情報から購入手続きをお願いいたします。
※IDをお持ちの方はログインからお進みください

【会員登録方法】
会員登録をクリックしていただくと、新規会員仮登録メール送信画面に移動します。
メールアドレスを入力して会員登録をお願い致します。
1ユーザーごとの登録をお願い致します。(1ユーザー1アカウントです)

googleAdScence