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医政羅針盤

加速する公立病院改革、問われる役割・機能

山形大学大学院医学系研究科医療政策学講座教授 村上正泰

2015年5月1日号

 3月末に総務省が公表した「新公立病院改革ガイドライン」によって、公立病院改革の取り組みが進められることになる。今回の新ガイドラインは、07年に出されたものの改訂版であるが、今後の地域医療構想の策定とも相俟って、どの公立病院でも病院機能や経営体制の見直しを避けて通ることはできないだろう。  新ガイドラインは、冒頭に「今後の公立病院改革のめざすところは、前ガイドラインと大きく変わるものではない」と謳ってあるとおり、持続可能な病院経営をめざした経営効率化や再編・ネットワーク化など、これまでの流れと共通した方向性を示すものとなっている。そうしたなかで、一部の公立病院に影響が出てくると見られるのは、地方交付税措置について、新たに「算定の基礎となる病床数を許可病床数から稼働病床数に変更する」とされた点である。  この見直しは、医師・看護師不足や患者数...  3月末に総務省が公表した「新公立病院改革ガイドライン」によって、公立病院改革の取り組みが進められることになる。今回の新ガイドラインは、07年に出されたものの改訂版であるが、今後の地域医療構想の策定とも相俟って、どの公立病院でも病院機能や経営体制の見直しを避けて通ることはできないだろう。  新ガイドラインは、冒頭に「今後の公立病院改革のめざすところは、前ガイドラインと大きく変わるものではない」と謳ってあるとおり、持続可能な病院経営をめざした経営効率化や再編・ネットワーク化など、これまでの流れと共通した方向性を示すものとなっている。そうしたなかで、一部の公立病院に影響が出てくると見られるのは、地方交付税措置について、新たに「算定の基礎となる病床数を許可病床数から稼働病床数に変更する」とされた点である。  この見直しは、医師・看護師不足や患者数減少

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