医薬経済オンライン

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血液製剤の完全自給「歪な理念」

国産贔屓の「アルブミンGL案」、現場は経営が先

2015年4月15日号

「血液製剤を普通の医薬品の商いと割り切ることは非常に難しい」  国内メーカー首脳はそう訴える。通常の医薬品と同様、各社間で競争はあるものの、「善意」の献血で得た血液を原料としているためか、商売とは別の感情も入り交じる。この割り切れなさが、血液製剤の市場環境を歪めているのだろうか。  血液製剤の国内自給率100%をめざす──。政府が掲げて久しいこの目標は「自国で使用する血液は自国で賄う」という世界保健機関(WHO)が定めたルールに則り、血液法に盛り込んだ。かつて生じた薬害事件も影響している。  例えば、自給率100%を達成している「輸血用製剤」は、仮に不足してしまえば、外科手術ができなくなる可能性がある。このため、雨の日も風の日も必死に街頭で献血を呼びかけている。  ところが、「血漿分画製剤」に関しては、製剤によっては自給率0%も散見される(表)。血... 「血液製剤を普通の医薬品の商いと割り切ることは非常に難しい」  国内メーカー首脳はそう訴える。通常の医薬品と同様、各社間で競争はあるものの、「善意」の献血で得た血液を原料としているためか、商売とは別の感情も入り交じる。この割り切れなさが、血液製剤の市場環境を歪めているのだろうか。  血液製剤の国内自給率100%をめざす──。政府が掲げて久しいこの目標は「自国で使用する血液は自国で賄う」という世界保健機関(WHO)が定めたルールに則り、血液法に盛り込んだ。かつて生じた薬害事件も影響している。  例えば、自給率100%を達成している「輸血用製剤」は、仮に不足してしまえば、外科手術ができなくなる可能性がある。このため、雨の日も風の日も必死に街頭で献血を呼びかけている。  ところが、「血漿分画製剤」に関しては、製剤によっては自給率0%も散見される(表)。血漿

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