新薬の市場環境を読む
アミロイド仮説(とエーザイ)の逆襲
第67回
バークレイズ証券 株式調査部 関篤史
2015年4月15日号
患者のみならず人類にとって福音と言えるのかもしれない。
14年12月2日、バイオジェン・アイデックがアルツハイマー型認知症(AD)に対する抗体「BIIB037」の後期第Ⅰ相試験で良好な結果を得たと公表して以降、さまざまな議論が行われた。たった166人の試験で結果がよかったからといって興奮しすぎだという批判も多くあった。
だが、15年3月20日のAD/PD会議で公表された詳細データは我われの期待を上回るものだった。アミロイド斑と臨床ベネフィット(MMSE及びCDR─SB)の相関が前向きの臨床試験で強力に示された初めてのケースだったからだ。これまで多数のパイプラインが失敗してきたAD治療薬に希望の光が差したといっても過言ではない。バイオジェンがBIIB037の成功を公言した12月2日の前日から3月27日までに、同社の時価総額は280億ドル、パートナーであるエーザイ...
患者のみならず人類にとって福音と言えるのかもしれない。
14年12月2日、バイオジェン・アイデックがアルツハイマー型認知症(AD)に対する抗体「BIIB037」の後期第Ⅰ相試験で良好な結果を得たと公表して以降、さまざまな議論が行われた。たった166人の試験で結果がよかったからといって興奮しすぎだという批判も多くあった。
だが、15年3月20日のAD/PD会議で公表された詳細データは我われの期待を上回るものだった。アミロイド斑と臨床ベネフィット(MMSE及びCDR─SB)の相関が前向きの臨床試験で強力に示された初めてのケースだったからだ。これまで多数のパイプラインが失敗してきたAD治療薬に希望の光が差したといっても過言ではない。バイオジェンがBIIB037の成功を公言した12月2日の前日から3月27日までに、同社の時価総額は280億ドル、パートナーであるエーザイは11
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