医薬経済オンライン

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世界の医薬品業界

ますます勢力を拡大するPBM

第97回

医薬評論家 五條正也

2015年4月15日号

 米国の最大手PBM(薬剤給付管理会社)であるエクスプレス・スクリプツ(ES)によれば、14年の米国医薬品市場(処方箋が出される外来市場)は過去10年で最大の12%増となった。これだけ伸びたのは、新たなC型肝炎薬4製品だけで125億ドル増えたことや大型ブランド品の値上げが大きい。例えば、サノフィのインスリン「ランタス」は33%も値上げされ、ノバルティスの抗がん剤「グリベック」は19%上昇した。  13年までの5年間の市場は年平均で4.2%しか増えておらず、その3倍近く増加すれば医療保険会社やPBMは保険料の大幅値上げにつながり、それではオバマケアのACA(支払可能な医療法)に逆行することになる。そのため、米国の医療保険会社最大手のユナイテッド・ヘルスグループは3月30日、PBMで4位のキャタマランを約128億ドルで買収し、ユナイテッドのPBM子会社オプタムRxと統...  米国の最大手PBM(薬剤給付管理会社)であるエクスプレス・スクリプツ(ES)によれば、14年の米国医薬品市場(処方箋が出される外来市場)は過去10年で最大の12%増となった。これだけ伸びたのは、新たなC型肝炎薬4製品だけで125億ドル増えたことや大型ブランド品の値上げが大きい。例えば、サノフィのインスリン「ランタス」は33%も値上げされ、ノバルティスの抗がん剤「グリベック」は19%上昇した。  13年までの5年間の市場は年平均で4.2%しか増えておらず、その3倍近く増加すれば医療保険会社やPBMは保険料の大幅値上げにつながり、それではオバマケアのACA(支払可能な医療法)に逆行することになる。そのため、米国の医療保険会社最大手のユナイテッド・ヘルスグループは3月30日、PBMで4位のキャタマランを約128億ドルで買収し、ユナイテッドのPBM子会社オプタムRxと統合す

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