薬剤療法の価値 | 医薬経済オンライン

薬剤経済学

薬剤療法の価値

第2回　薬剤の医療費節減効果は限定的で条件付き

2015年4月15日号

　薬剤の費用相殺仮説の検証には、支出のあった消費者と支出のなかった消費者を含む全体の傾向を確認し、相関係数で結びつけるコピュラ・モデルの手法が有効だ。パーサ・デブ（ハンター・カレッジ）らは「薬剤支出の費用相殺：コピュラ・ベースの二変量ダイナミック・ハードル・モデル」でそう主張して、1〜2四半期前の支出の、次の四半期の医療・薬剤支出への影響を分析した（ヘルス・エコノミック2014年10月）。　同じ「18歳以上の糖尿病患者集団」でも、四半期に薬剤支出があったのは34％、3分の2がゼロ集団で、薬剤以外の医療支出ゼロも30％ある。四半期平均は薬剤で69ドル、非薬剤が2034ドルだが、中央値（50％値）はそれぞれ薬剤で0ドル、非薬剤は196ドルである（表1）。患者集団の分布予測によれば、支出のあった患者でさえ（図3）、薬剤、非薬剤支出ともゼロの周囲に集中する。　表2は、1〜2四半... 　薬剤の費用相殺仮説の検証には、支出のあった消費者と支出のなかった消費者を含む全体の傾向を確認し、相関係数で結びつけるコピュラ・モデルの手法が有効だ。パーサ・デブ（ハンター・カレッジ）らは「薬剤支出の費用相殺：コピュラ・ベースの二変量ダイナミック・ハードル・モデル」でそう主張して、1〜2四半期前の支出の、次の四半期の医療・薬剤支出への影響を分析した（ヘルス・エコノミック2014年10月）。　同じ「18歳以上の糖尿病患者集団」でも、四半期に薬剤支出があったのは34％、3分の2がゼロ集団で、薬剤以外の医療支出ゼロも30％ある。四半期平均は薬剤で69ドル、非薬剤が2034ドルだが、中央値（50％値）はそれぞれ薬剤で0ドル、非薬剤は196ドルである（表1）。患者集団の分布予測によれば、支出のあった患者でさえ（図3）、薬剤、非薬剤支出ともゼロの周囲に集中する。　表2は、1〜2四半期

有料会員限定

会員登録（有料）
この記事をお読みいただくためには、会員登録（有料）が必要です。
新規会員登録とマイページ > 購読情報から購入手続きをお願いいたします。
※IDをお持ちの方はログインからお進みください

【会員登録方法】
会員登録をクリックしていただくと、新規会員仮登録メール送信画面に移動します。
メールアドレスを入力して会員登録をお願い致します。
１ユーザーごとの登録をお願い致します。（1ユーザー１アカウントです）

googleAdScence

HOTワード一覧

googleAdScence