医薬経済オンライン

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この国につけるクスリ 社会保障よもやま話

高齢者の所得源

東京福祉大学・大学院 副学長 喜多村悦史

2015年4月15日号

「社会保障を充実してまいります」と、安倍晋三首相は今通常国会の所信表明演説で啖呵を切り、所得が低い高齢者世帯の介護保険料の軽減や国民健康保険への財政支援の拡大を謳い上げた。しかし、そのための財源をどのようにして工面する算段なのか。 家計でも同様だが、支出を考えるのは楽しい。あれが欲しい、これも買おう。ただし、収入見込みとの関係を無視して、当座の費用を消費者金融に頼ると、遠からず家計破綻になって、家財差し押え、クレジットカード没収で、世間体を失うことになる。 それを避ける唯一の方策は、支出を収入の範囲内に抑え込むことだ。つまり支出を減らす一方で、収入を増やすことに尽きる。しかるに日本政府は、GDP(国内総生産)を減少させる一方でバラマキ歳出を続けてきた結果、GDPの2倍を優に超える1000兆円という未曾有の赤字を抱えることになった。その返済を、... 「社会保障を充実してまいります」と、安倍晋三首相は今通常国会の所信表明演説で啖呵を切り、所得が低い高齢者世帯の介護保険料の軽減や国民健康保険への財政支援の拡大を謳い上げた。しかし、そのための財源をどのようにして工面する算段なのか。 家計でも同様だが、支出を考えるのは楽しい。あれが欲しい、これも買おう。ただし、収入見込みとの関係を無視して、当座の費用を消費者金融に頼ると、遠からず家計破綻になって、家財差し押え、クレジットカード没収で、世間体を失うことになる。 それを避ける唯一の方策は、支出を収入の範囲内に抑え込むことだ。つまり支出を減らす一方で、収入を増やすことに尽きる。しかるに日本政府は、GDP(国内総生産)を減少させる一方でバラマキ歳出を続けてきた結果、GDPの2倍を優に超える1000兆円という未曾有の赤字を抱えることになった。その返済を、人

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