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審査建言

薬歴管理をいかに患者のために活かすか

医薬品医療機器レギュラトリーサイエンス財団理事長 土井脩

2015年4月1日号

 調剤薬局で、薬歴の記載を行っていないにもかかわらず、調剤報酬は請求していたことが報道された。対象は調剤を手掛けるドラッグストアなど一部に限られているものの、厚生労働省が調査に乗り出したことにより、同様の未記載例だけではなく、調剤業務全般における問題事例が今後拡がっていく可能性はあるようである。  薬剤師や薬局関係者の心配は、このようなことが報道されることによって、調剤報酬の引き下げにつながらないか、最近強まっている医薬分業への風当たりがますます強くなるのではないかということである。しかし、患者への健康被害の可能性など、患者側に立った声は聞こえてこない。  繰り返し指摘されているように、医薬分業は患者へのメリットが大きいとの「信念」のもとに、厚生省は80年代から医薬分業推進モデル地区事業などの分業推進策のために各種の予算措置を講じた。さらに...  調剤薬局で、薬歴の記載を行っていないにもかかわらず、調剤報酬は請求していたことが報道された。対象は調剤を手掛けるドラッグストアなど一部に限られているものの、厚生労働省が調査に乗り出したことにより、同様の未記載例だけではなく、調剤業務全般における問題事例が今後拡がっていく可能性はあるようである。  薬剤師や薬局関係者の心配は、このようなことが報道されることによって、調剤報酬の引き下げにつながらないか、最近強まっている医薬分業への風当たりがますます強くなるのではないかということである。しかし、患者への健康被害の可能性など、患者側に立った声は聞こえてこない。  繰り返し指摘されているように、医薬分業は患者へのメリットが大きいとの「信念」のもとに、厚生省は80年代から医薬分業推進モデル地区事業などの分業推進策のために各種の予算措置を講じた。さらには

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