認知症患者の事故対策は拙速か急務か
道交法改正に精神神経学会が「待った」
2015年3月15日号
認知症患者の交通事故を減らそうと、警察庁が道路交通法の改正を進めている。すでに試案を発表し、今国会に提出する予定だ。改正の狙いは高齢の認知症患者による交通事故防止。1月に83歳の認知症を患ったドライバーが首都高速5号池袋線を逆走、大型トラックに正面衝突して死亡した事故が起こったばかりだ。それだけに、高齢の認知症患者の事故を何とかしなければ、という気運になるのも当然と言えば当然だ。警察庁によると、13年に発生した75歳以上の運転者の死亡事故458件のうち、3割以上に認知機能の低下が疑われたという。
昔は、危険運転をするのは「一姫(女性ドライバー)、二トラ(トラック)、三ダンプ」と呼ばれたが、現在の高齢化社会では最も危ないのは〝認知症患者の運転〟ということになりそうなのだ。
道交法の改正試案では75歳以上の高齢ドライバーの交通違反には認知機能検査、さ...
認知症患者の交通事故を減らそうと、警察庁が道路交通法の改正を進めている。すでに試案を発表し、今国会に提出する予定だ。改正の狙いは高齢の認知症患者による交通事故防止。1月に83歳の認知症を患ったドライバーが首都高速5号池袋線を逆走、大型トラックに正面衝突して死亡した事故が起こったばかりだ。それだけに、高齢の認知症患者の事故を何とかしなければ、という気運になるのも当然と言えば当然だ。警察庁によると、13年に発生した75歳以上の運転者の死亡事故458件のうち、3割以上に認知機能の低下が疑われたという。
昔は、危険運転をするのは「一姫(女性ドライバー)、二トラ(トラック)、三ダンプ」と呼ばれたが、現在の高齢化社会では最も危ないのは〝認知症患者の運転〟ということになりそうなのだ。
道交法の改正試案では75歳以上の高齢ドライバーの交通違反には認知機能検査、さら
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