賑わう「医療用薬」のネット販売
余剰在庫を融通し合う調剤薬局
2015年3月1日号
2年前、一般用医薬品(OTC薬)のインターネット販売解禁を声高に叫んだ楽天の三木谷浩史会長兼社長は歯軋りしているかもしれない。なぜなら、調剤薬局で余剰在庫として眠っている医薬品を「ネット」で売買するビジネスが隆盛になっているからである。
もともとは数軒の調剤薬局の経営者が親しい仲間内でデッドストックで困っていた医薬品を融通し合っていたのが発展し、会員制で売買するようになったそうだ。だが、今では北海道から沖縄までの店舗数1〜2軒のパパママ薬局が参加して、余剰在庫の医薬品を専門のサイトで売却、処分し、逆に必要としている薬局が安く買っている。モルヒネ系の疼痛緩和治療薬と向精神薬、要冷蔵の医薬品以外なら何でも揃っているのだそうで、サイトに売りが出た途端に買い手が殺到し売買が成立。売り手の薬局が「デッドストックを費用まで掛けて廃棄処分するより得だ...
2年前、一般用医薬品(OTC薬)のインターネット販売解禁を声高に叫んだ楽天の三木谷浩史会長兼社長は歯軋りしているかもしれない。なぜなら、調剤薬局で余剰在庫として眠っている医薬品を「ネット」で売買するビジネスが隆盛になっているからである。
もともとは数軒の調剤薬局の経営者が親しい仲間内でデッドストックで困っていた医薬品を融通し合っていたのが発展し、会員制で売買するようになったそうだ。だが、今では北海道から沖縄までの店舗数1〜2軒のパパママ薬局が参加して、余剰在庫の医薬品を専門のサイトで売却、処分し、逆に必要としている薬局が安く買っている。モルヒネ系の疼痛緩和治療薬と向精神薬、要冷蔵の医薬品以外なら何でも揃っているのだそうで、サイトに売りが出た途端に買い手が殺到し売買が成立。売り手の薬局が「デッドストックを費用まで掛けて廃棄処分するより得だ」
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