医薬経済オンライン

医療・医薬業界をさまざまな視点・論点から示すメディア

フロントライン

認知症と自動車運転に潜む日本の諸問題

2015年3月1日号

 高齢者の自動車運転には、しばしば不安が伴う。それは高齢者である筆者自身が経験し認識している。運転には、「認知、予測、判断、操作」の能力が必要だが、認知症の影響が出てくると安全な運転は当然ながら難しくなる。 交通事故死が昨年まで14年連続で減るなか、75歳以上の運転による死亡事故の割合は年々高まり、13年は全体の12%、458件に上った。うち3割で記憶力や判断力といった運転に欠かせない認知機能が低下している。警察庁によると、14年に高速道路で224件の逆走事例が確認されている。このうち27件(12%)は認知症だった。逆走で認知症の割合が1割を超えたのは、統計がある10年以降初めてだ。首都高速道路では、14年12月までの1年9ヵ月間に起きた391件の誤進入の事例を分析。要因別では単純な誤進入は34%、認知症の疑いが21%などだった。確かに認知症対策は急がねばならない。だが、残...  高齢者の自動車運転には、しばしば不安が伴う。それは高齢者である筆者自身が経験し認識している。運転には、「認知、予測、判断、操作」の能力が必要だが、認知症の影響が出てくると安全な運転は当然ながら難しくなる。 交通事故死が昨年まで14年連続で減るなか、75歳以上の運転による死亡事故の割合は年々高まり、13年は全体の12%、458件に上った。うち3割で記憶力や判断力といった運転に欠かせない認知機能が低下している。警察庁によると、14年に高速道路で224件の逆走事例が確認されている。このうち27件(12%)は認知症だった。逆走で認知症の割合が1割を超えたのは、統計がある10年以降初めてだ。首都高速道路では、14年12月までの1年9ヵ月間に起きた391件の誤進入の事例を分析。要因別では単純な誤進入は34%、認知症の疑いが21%などだった。確かに認知症対策は急がねばならない。だが、残り

有料会員限定

会員登録(有料)
この記事をお読みいただくためには、会員登録(有料)が必要です。
新規会員登録とマイページ > 購読情報から購入手続きをお願いいたします。
※IDをお持ちの方はログインからお進みください

【会員登録方法】
会員登録をクリックしていただくと、新規会員仮登録メール送信画面に移動します。
メールアドレスを入力して会員登録をお願い致します。
1ユーザーごとの登録をお願い致します。(1ユーザー1アカウントです)

googleAdScence