医薬経済オンライン

医療・医薬業界をさまざまな視点・論点から示すメディア

誰にも得がない「未妥結減算」

大甘な運用でも「被害者」は最大1000施設超え

2015年2月15日号

「百害あって一利なし」とは、まさにこのことではないか。  14年度診療報酬・調剤報酬改定で導入された「未妥結減算」である。薬局と大病院が9月末の妥結率を報告し、妥結率50%以下ならば調剤基本料や初・再診療料などが1年間減算される制度だ。導入1年目が終わろうとするなか、当事者である薬局、大病院、医薬品卸、厚生労働省、地方厚生局関係者すべてから、次回16年度改定以降は「もうやめたほうがいい」と辟易した声が聞こえている。 「病院敷地内にまで薬局をつくり、経営者は何億円もの報酬を受け取る。価格交渉も粘れるだけ粘り、薬価調査への影響など気にしない。それなら報酬面で叩くしかない」  未妥結減算のそもそもの始まりは、好き勝手に振舞う調剤チェーンへの「罰則」的な意味合いだった。現に当初、草案を作成した厚労省は、冒頭のような調剤バッシングを念頭に、減算対象を「薬局だ... 「百害あって一利なし」とは、まさにこのことではないか。  14年度診療報酬・調剤報酬改定で導入された「未妥結減算」である。薬局と大病院が9月末の妥結率を報告し、妥結率50%以下ならば調剤基本料や初・再診療料などが1年間減算される制度だ。導入1年目が終わろうとするなか、当事者である薬局、大病院、医薬品卸、厚生労働省、地方厚生局関係者すべてから、次回16年度改定以降は「もうやめたほうがいい」と辟易した声が聞こえている。 「病院敷地内にまで薬局をつくり、経営者は何億円もの報酬を受け取る。価格交渉も粘れるだけ粘り、薬価調査への影響など気にしない。それなら報酬面で叩くしかない」  未妥結減算のそもそもの始まりは、好き勝手に振舞う調剤チェーンへの「罰則」的な意味合いだった。現に当初、草案を作成した厚労省は、冒頭のような調剤バッシングを念頭に、減算対象を「薬局だけ

有料会員限定

会員登録(有料)
この記事をお読みいただくためには、会員登録(有料)が必要です。
新規会員登録とマイページ > 購読情報から購入手続きをお願いいたします。
※IDをお持ちの方はログインからお進みください

【会員登録方法】
会員登録をクリックしていただくと、新規会員仮登録メール送信画面に移動します。
メールアドレスを入力して会員登録をお願い致します。
1ユーザーごとの登録をお願い致します。(1ユーザー1アカウントです)

googleAdScence