医薬経済オンライン

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時流遡航

回想の視座から眺める現在と未来

第1回

ジャーナリスト 本田成親

2015年2月15日号

 若者たちの将来を左右する大学入試も新春の今がたけなわのようである。そんな時節柄もあってか、1月18日付朝日新聞の「日曜に想う」欄に、大学での理系・文系コースの選択問題に関する論評が掲載されていた。「日本では、文系か理系か乗り込む電車をひとたび決めると、乗り換えや途中下車をするには危険が伴う。社会が昭和以来の単線構造を引きずっているせいだ。『乗り間違えた』と感じながら定年まで走り続ける人の不幸を幾例も見てきた。18歳やそこらの若者に一斉の決断を無理強いせず、学びや働きの場をもっと複線化できないか。そしていつか文理の溶け合った新学術分野を他国に先駆けて日本が開拓できないものか——。迂遠な夢ではあるけれど、実現すれば一度きりの人生が数倍豊かになるだろう」と語る論者の気持ちのほどはよく理解できた。  ただ、その論者には申し訳ないが、こ...  若者たちの将来を左右する大学入試も新春の今がたけなわのようである。そんな時節柄もあってか、1月18日付朝日新聞の「日曜に想う」欄に、大学での理系・文系コースの選択問題に関する論評が掲載されていた。「日本では、文系か理系か乗り込む電車をひとたび決めると、乗り換えや途中下車をするには危険が伴う。社会が昭和以来の単線構造を引きずっているせいだ。『乗り間違えた』と感じながら定年まで走り続ける人の不幸を幾例も見てきた。18歳やそこらの若者に一斉の決断を無理強いせず、学びや働きの場をもっと複線化できないか。そしていつか文理の溶け合った新学術分野を他国に先駆けて日本が開拓できないものか——。迂遠な夢ではあるけれど、実現すれば一度きりの人生が数倍豊かになるだろう」と語る論者の気持ちのほどはよく理解できた。  ただ、その論者には申し訳ないが、ここで

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