安倍政権の「医薬品贔屓」は幻想だ
薬価、税制問題解決の〝決め手〟は新薬創出しかない
(株)薬新 井高恭彦
2015年2月1日号
景気回復最優先の安倍晋三政権は、大手企業ウケがいい。富める者がさらに富めば、そのおこぼれが全体に回る、というトリクルダウン理論をバックにした基本姿勢が、収益拡大を追求する経営者のマインドと共鳴するのだろう。
ともすれば危険な「綱渡り」でしかない大胆な金融緩和策も、妙に語呂がいい“アベノミクス”という空虚なキャッチフレーズの煙幕効果で、ほとんど話題にならない。批判が沸き起こりそうになると「路線は間違っていない」、「成果を問うのはまだ早い」と、政府御用達の経済学者が躍起になって、火消しにかかる。しかし、期待感だけ大きく膨らませたまま、時間無制限で成果を待っていられるほど、企業と国民に、もはやゆとりはない。暮れの総選挙で勝利を収め、第3次を迎えた安倍政権は、いよいよ「成長戦略」を実行に移し、成果が問われる段階に入った。
安倍首相は、“厚労族”...
景気回復最優先の安倍晋三政権は、大手企業ウケがいい。富める者がさらに富めば、そのおこぼれが全体に回る、というトリクルダウン理論をバックにした基本姿勢が、収益拡大を追求する経営者のマインドと共鳴するのだろう。
ともすれば危険な「綱渡り」でしかない大胆な金融緩和策も、妙に語呂がいい“アベノミクス”という空虚なキャッチフレーズの煙幕効果で、ほとんど話題にならない。批判が沸き起こりそうになると「路線は間違っていない」、「成果を問うのはまだ早い」と、政府御用達の経済学者が躍起になって、火消しにかかる。しかし、期待感だけ大きく膨らませたまま、時間無制限で成果を待っていられるほど、企業と国民に、もはやゆとりはない。暮れの総選挙で勝利を収め、第3次を迎えた安倍政権は、いよいよ「成長戦略」を実行に移し、成果が問われる段階に入った。
安倍首相は、“厚労族”の登
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