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臨床研究不正の闇

2015年2月1日号

 ノバルティスファーマのディオバンから端を発した臨床研究の不正問題が収まらない。14年は武田薬品、協和発酵キリン、ブリストルマイヤーズで不適切な事例が発覚した。この問題の深刻さは、これらの事例が氷山の一角だと世間から見られていることである。 厚生労働省は、臨床研究の不適切な事案への対応として「臨床研究に関する倫理指針」について、研究の信頼回復のために見直しを行い、新しい指針を14年12月に公布した。また、厚労省の「臨床研究に係る制度の在り方に関する検討会」は、一定の範囲の研究については、法規制が必要との報告書を取りまとめた。 報告書のポイントは、次の通り。①未承認か適応外の医薬品・医療機器を用いた臨床研究、製薬企業などの広告利用が想定される臨床研究を規制する、②調査・措置を講じる権限を行政に与える。指導しても改善されない場合には罰則を適用する、③...  ノバルティスファーマのディオバンから端を発した臨床研究の不正問題が収まらない。14年は武田薬品、協和発酵キリン、ブリストルマイヤーズで不適切な事例が発覚した。この問題の深刻さは、これらの事例が氷山の一角だと世間から見られていることである。 厚生労働省は、臨床研究の不適切な事案への対応として「臨床研究に関する倫理指針」について、研究の信頼回復のために見直しを行い、新しい指針を14年12月に公布した。また、厚労省の「臨床研究に係る制度の在り方に関する検討会」は、一定の範囲の研究については、法規制が必要との報告書を取りまとめた。 報告書のポイントは、次の通り。①未承認か適応外の医薬品・医療機器を用いた臨床研究、製薬企業などの広告利用が想定される臨床研究を規制する、②調査・措置を講じる権限を行政に与える。指導しても改善されない場合には罰則を適用する、③医

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