医薬経済オンライン

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アジアの医療に学ぶ

フィリピンの精神医療とメディカルツーリズム

第18回

フジ虎ノ門健康増進センター 斉尾武郎 放射線医学総合研究所分子イメージング研究センター 栗原千絵子

2015年2月1日号

国立精神保健センター管理塔 1月1日号に続き、フィリピンの医療のうち精神医療を紹介する。14年5月5日、筆者らはマニラ首都圏中心のマンダルーヨン市にあるフィリピン国立精神保健センターのベルナルディノ・ヴィセント医師(医療センター・チーフⅡ、写真)を訪問した。ヴィセント医師は、フィリピン精神医療の第一人者だ。同国の精神医療の全体像、センター運営、ASEAN諸国における医療の標準化の試みなどについて話を伺った。 フィリピン全国で精神科認定医は500人ほどで、そのほとんどはマニラ、セブ、ダバオなど大都市にいる。ほぼすべての地域に保健省の精神保健施設・病院があるが、地域の病院や各地区・農村部には、精神保健サービスや精神科のベッドがない。 国立精神保健センターはフィリピン最大であり、47ヘクタールの敷地内に35の建物と52の病棟がある。4200床あるが稼働しているの... 国立精神保健センター管理塔 1月1日号に続き、フィリピンの医療のうち精神医療を紹介する。14年5月5日、筆者らはマニラ首都圏中心のマンダルーヨン市にあるフィリピン国立精神保健センターのベルナルディノ・ヴィセント医師(医療センター・チーフⅡ、写真)を訪問した。ヴィセント医師は、フィリピン精神医療の第一人者だ。同国の精神医療の全体像、センター運営、ASEAN諸国における医療の標準化の試みなどについて話を伺った。 フィリピン全国で精神科認定医は500人ほどで、そのほとんどはマニラ、セブ、ダバオなど大都市にいる。ほぼすべての地域に保健省の精神保健施設・病院があるが、地域の病院や各地区・農村部には、精神保健サービスや精神科のベッドがない。 国立精神保健センターはフィリピン最大であり、47ヘクタールの敷地内に35の建物と52の病棟がある。4200床あるが稼働しているのは31

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