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この国につけるクスリ 社会保障よもやま話

後発品の薬価

東京福祉大学・大学院 副学長 喜多村悦史

2015年2月1日号

「車をリースしませんか」との勧誘チラシを受け取った。車検、定期点検、自賠責保険などすべて込みなのに、けっこう安い。中古車とはいえ、どうしてその価格設定が可能なのか。事情通に聞いて疑問が解けた。 いわく、リース会社は新車段階で1度、5年契約のリースに出しており、新車購入費はすでにあらかた回収済みになっている。ゆえに、契約終了後に戻ってきた車は、中古車市場に二束三文で投げ売りしてかまわない。その車を新たにリース契約してくれる者がいるなら、元手要らずで丸儲けできる。だから安価なリースを提案できる、ということだそうだ。 これと経済的に案外似ているのが、先発品と後発品の関係である。 巨大医薬品メーカーが、数百億円の研究資金と10年前後の期間を投入して開発するのが「先発品」。中途で開発に失敗するリスクがあるものの、画期的な薬効を発揮できれば、世界の医療... 「車をリースしませんか」との勧誘チラシを受け取った。車検、定期点検、自賠責保険などすべて込みなのに、けっこう安い。中古車とはいえ、どうしてその価格設定が可能なのか。事情通に聞いて疑問が解けた。 いわく、リース会社は新車段階で1度、5年契約のリースに出しており、新車購入費はすでにあらかた回収済みになっている。ゆえに、契約終了後に戻ってきた車は、中古車市場に二束三文で投げ売りしてかまわない。その車を新たにリース契約してくれる者がいるなら、元手要らずで丸儲けできる。だから安価なリースを提案できる、ということだそうだ。 これと経済的に案外似ているのが、先発品と後発品の関係である。 巨大医薬品メーカーが、数百億円の研究資金と10年前後の期間を投入して開発するのが「先発品」。中途で開発に失敗するリスクがあるものの、画期的な薬効を発揮できれば、世界の医療市場

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