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話題の焦点

「ボタン型電池誤飲死亡事故」

2015年1月15日号

 今年も正月2日間で餅による死者が9人も出た。一方、電池の誤飲は、単なる異物誤飲と異なり、停滞部位で長時間放電し続けるため、ときに死亡にまで至り危険性が大きい。 ボタン型電池誤飲による傷害は、アメリカでは毎年約350件が届けられ、その10%約35件前後が死亡例として報告されている。 ボタン型電池は、子どもが手に取りやすいさまざまな日用品(おもちゃ、時計、リモコン、体温計など)に使われていて、親が目を離した一瞬の隙に口に放り込むなどして極めて誤飲チャンスが多い。 消化管に入り込んだ電池の粘膜損傷の傷害機序としては、マイナス電極側で水の電気分解が起こり、水酸化物イオンが生成され、放電1分以内にpH11にまで上昇、組織損傷に至らしめる。穿孔などの重篤な合併症や死亡例は、リチウム電池誤飲時にとくに多く生じている。電池誤飲とわかれば、何が何でも緊急に摘出する...  今年も正月2日間で餅による死者が9人も出た。一方、電池の誤飲は、単なる異物誤飲と異なり、停滞部位で長時間放電し続けるため、ときに死亡にまで至り危険性が大きい。 ボタン型電池誤飲による傷害は、アメリカでは毎年約350件が届けられ、その10%約35件前後が死亡例として報告されている。 ボタン型電池は、子どもが手に取りやすいさまざまな日用品(おもちゃ、時計、リモコン、体温計など)に使われていて、親が目を離した一瞬の隙に口に放り込むなどして極めて誤飲チャンスが多い。 消化管に入り込んだ電池の粘膜損傷の傷害機序としては、マイナス電極側で水の電気分解が起こり、水酸化物イオンが生成され、放電1分以内にpH11にまで上昇、組織損傷に至らしめる。穿孔などの重篤な合併症や死亡例は、リチウム電池誤飲時にとくに多く生じている。電池誤飲とわかれば、何が何でも緊急に摘出すること

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