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新薬に期待も迫りくる「リスク」

医薬品業界新年展望

クレディ・スイス証券 酒井文義

2015年1月15日号

 医薬品業界の新年展望について、今回は証券アナリストの視点を中心にして執筆させていただくこととする。  医薬品業界にとって14年は、4月の薬価引き下げを境にして後発品の普及が急加速し、長期収載品の衰退が避けられなくなった「エポックメイキング的」な年と言える。先発品メーカーが業績を伸ばすためには新薬の開発と育成しかないことが再認識された1年でもあった。長期収載品への依存度が高い企業の業績は低迷し、新薬や海外市場へのアクセスを持たない企業にも逆風が強まった。  株式市場においては前半戦はロシア・ウクライナ情勢や中東問題の深刻化による地政学的リスクの高まり、アベノミクスに対する息切れ感、欧州や中国の景気後退の懸念などで一進一退の状況に陥った。だが、後半戦は日本銀行のサプライズ金融緩和第2弾による円安や、消費税再増税の先送りを持って勝負に出た自民党の...  医薬品業界の新年展望について、今回は証券アナリストの視点を中心にして執筆させていただくこととする。  医薬品業界にとって14年は、4月の薬価引き下げを境にして後発品の普及が急加速し、長期収載品の衰退が避けられなくなった「エポックメイキング的」な年と言える。先発品メーカーが業績を伸ばすためには新薬の開発と育成しかないことが再認識された1年でもあった。長期収載品への依存度が高い企業の業績は低迷し、新薬や海外市場へのアクセスを持たない企業にも逆風が強まった。  株式市場においては前半戦はロシア・ウクライナ情勢や中東問題の深刻化による地政学的リスクの高まり、アベノミクスに対する息切れ感、欧州や中国の景気後退の懸念などで一進一退の状況に陥った。だが、後半戦は日本銀行のサプライズ金融緩和第2弾による円安や、消費税再増税の先送りを持って勝負に出た自民党の衆院

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