世界の医薬品業界
薬剤費抑制のための「狭い管理ツール」
第94回
医薬評論家 五條正也
2015年1月15日号
12月31日、米国最大の薬局チェーンであるウォルグリーンによる、欧州の大手薬局チェーンと医薬品卸を持つアライアンス・ブーツの、所有していなかった株式55%の買収が完了し(45%は12年8月に取得)、ウォルグリーン・ブーツ・アライアンス(WBA)が誕生した。薬局が中心なので、新社名は卸のアライアンスが後ろになったが、WBAが米国のウォルグリーン、欧州以外にタイやチリにも進出しているブーツ(薬局)、欧州最大手卸のアライアンス・ヘルスケアの3事業を持つかたちになる。
米国の最大手薬局チェーンがなぜ欧州中心の薬局・卸企業を完全買収するに至ったかと言えば、その理由のひとつは14年のオバマケアの医療保険開始で、PBM(薬剤給付管理会社)などの保険支払側が薬剤費を抑えるための「狭い管理ツール」と呼ばれる抑制策を進めたこともあり、ウォルグリーン薬局の粗利率が低下...
12月31日、米国最大の薬局チェーンであるウォルグリーンによる、欧州の大手薬局チェーンと医薬品卸を持つアライアンス・ブーツの、所有していなかった株式55%の買収が完了し(45%は12年8月に取得)、ウォルグリーン・ブーツ・アライアンス(WBA)が誕生した。薬局が中心なので、新社名は卸のアライアンスが後ろになったが、WBAが米国のウォルグリーン、欧州以外にタイやチリにも進出しているブーツ(薬局)、欧州最大手卸のアライアンス・ヘルスケアの3事業を持つかたちになる。
米国の最大手薬局チェーンがなぜ欧州中心の薬局・卸企業を完全買収するに至ったかと言えば、その理由のひとつは14年のオバマケアの医療保険開始で、PBM(薬剤給付管理会社)などの保険支払側が薬剤費を抑えるための「狭い管理ツール」と呼ばれる抑制策を進めたこともあり、ウォルグリーン薬局の粗利率が低下し
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