いまさら聞けない生薬・漢方薬
漢方薬の教育と研究について
最終回
名古屋市立大学大学院薬学研究科生薬学分野准教授 牧野利明
2015年1月15日号
現在では、約9割の医師に処方経験があるほど漢方薬が普及しているため、医学部、薬学部で漢方医薬学に関する教育を行うことが求められてきています。11年3月に公表された医学教育モデル・コア・カリキュラムでは、「基本的診療知識(1)薬物治療の基本原理」の到達目標のひとつに「和漢薬(漢方薬)の特徴や使用の現状について概説できる」という文言があります。これを受け、各大学で最低限の漢方医学に関する教育がなされるようになり、某メーカーの宣伝によると、現在の日本のすべての医学部で8コマ以上の講義がなされているとのことです。
薬学部では、明治時代から「生薬学」という学問がありますので、これまで本連載で解説してきたような個々の生薬の基原や品質評価、用途や含有成分に関する教育は以前からなされていました。しかし、それらはあくまでその時々でのサイエンスとして生薬を取...
現在では、約9割の医師に処方経験があるほど漢方薬が普及しているため、医学部、薬学部で漢方医薬学に関する教育を行うことが求められてきています。11年3月に公表された医学教育モデル・コア・カリキュラムでは、「基本的診療知識(1)薬物治療の基本原理」の到達目標のひとつに「和漢薬(漢方薬)の特徴や使用の現状について概説できる」という文言があります。これを受け、各大学で最低限の漢方医学に関する教育がなされるようになり、某メーカーの宣伝によると、現在の日本のすべての医学部で8コマ以上の講義がなされているとのことです。
薬学部では、明治時代から「生薬学」という学問がありますので、これまで本連載で解説してきたような個々の生薬の基原や品質評価、用途や含有成分に関する教育は以前からなされていました。しかし、それらはあくまでその時々でのサイエンスとして生薬を取り扱
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