この国につけるクスリ 社会保障よもやま話
保険医療費の審査・支払
東京福祉大学・大学院 副学長 喜多村悦史
2015年1月15日号
日本は国民皆保険体制にあるという。だが、生涯を通じて単一の保険証が通用する「あるべき姿」とは程遠い。公的医療保険は数千に分立しており、就職、離職、転職のたびに離脱と再加入を余儀なくされる。離脱に際して旧保険証を返還し、一方で新しい保険証が交付されず、相当期間「無保険状態」に置かれることも珍しくない。 娘が年度中途で就職したときのこと。本来は、ボクの加入する保険の被扶養者ではなくなり、就職先の保険加入者になるはずなのだが、事業所の庶務担当者から「新保険証は当分発行されないから、年度末まで今のままにしておいてね」と告げられたという。娘の就職先は法律事務所だった。法曹関係者にして、こういう認識なのだ。 国民漏れなく医療保険に加入するのであれば、加入条件は公正・公平でなければならない。所得が同じであれば、職業や居住地に関係なく、保険料は同額で...
日本は国民皆保険体制にあるという。だが、生涯を通じて単一の保険証が通用する「あるべき姿」とは程遠い。公的医療保険は数千に分立しており、就職、離職、転職のたびに離脱と再加入を余儀なくされる。離脱に際して旧保険証を返還し、一方で新しい保険証が交付されず、相当期間「無保険状態」に置かれることも珍しくない。 娘が年度中途で就職したときのこと。本来は、ボクの加入する保険の被扶養者ではなくなり、就職先の保険加入者になるはずなのだが、事業所の庶務担当者から「新保険証は当分発行されないから、年度末まで今のままにしておいてね」と告げられたという。娘の就職先は法律事務所だった。法曹関係者にして、こういう認識なのだ。 国民漏れなく医療保険に加入するのであれば、加入条件は公正・公平でなければならない。所得が同じであれば、職業や居住地に関係なく、保険料は同額でなけ
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