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審査建言

臨床研究規制強化と企業の対応

医薬品医療機器レギュラトリーサイエンス財団理事長 土井脩

2015年1月1日号

 臨床研究でのデータのねつ造や企業関係者の不適切な関与など、日本の臨床研究の信頼性は大きく失われている。承認申請のための臨床試験(治験)は、医療関係者の反対のなかでICH─GCPが96年に法規制として導入され、治験の空洞化の原因だと非難されながらも、ほぼ日本で定着している。その過程において、国際基準より厳しいGCPが日本では要求されているという、行政側のオーバーレギュレーションと企業側のオーバーリアクションが、00年代には大きな問題となった。だが、現在では改善が進み、国際基準としてのGCPに収束しつつある。  さらに、企業主導治験に加えて、医師が主体的に行う医師主導治験という枠組みも導入された。企業主導型GCPより、やや緩めたかたちのGCPが取り入れられ、効能追加のための治験や、大学などからの開発シーズをもとにした小規模の治験といったものにも...  臨床研究でのデータのねつ造や企業関係者の不適切な関与など、日本の臨床研究の信頼性は大きく失われている。承認申請のための臨床試験(治験)は、医療関係者の反対のなかでICH─GCPが96年に法規制として導入され、治験の空洞化の原因だと非難されながらも、ほぼ日本で定着している。その過程において、国際基準より厳しいGCPが日本では要求されているという、行政側のオーバーレギュレーションと企業側のオーバーリアクションが、00年代には大きな問題となった。だが、現在では改善が進み、国際基準としてのGCPに収束しつつある。  さらに、企業主導治験に加えて、医師が主体的に行う医師主導治験という枠組みも導入された。企業主導型GCPより、やや緩めたかたちのGCPが取り入れられ、効能追加のための治験や、大学などからの開発シーズをもとにした小規模の治験といったものにも、

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