From Local to Global 私と公衆衛生
「尊厳死と安楽死」大論証
第75回
日本尊厳死協会理事長 岩尾總一郎(元厚労省医政局長)
2015年1月1日号
ブリタニー・メイナードさん、29歳。末期の脳腫瘍のため、昨年の4月、医師に余命6ヵ月以内と告知されていた。結婚後間もない彼女は、自分の終末期をいかに過ごすか慎重に考え、カリフォルニア州からオレゴン州に転居した。なぜなら、オレゴン州は安楽死(医師による自殺ほう助)が合法化されている5州(ほかはワシントン、モンタナ、バーモント、ニューメキシコ)のひとつだからだ。
70年、カリフォルニア州でリビングウィル(LW=生前の意思表示)を患者の人権として規定し、LWに従った医師の医療行為は免責とする自然死法(Natural Death Act)が成立した。そしてその後、全米で終末期の患者の意思を尊重する法律が制定された。ブリタニーさんの転居は、自然死から一歩進んだ安楽死、すなわち、医師による自殺ほう助を全米で合法化させる運動の一環だった。
オレゴン州安楽死法は(Oregon D...
ブリタニー・メイナードさん、29歳。末期の脳腫瘍のため、昨年の4月、医師に余命6ヵ月以内と告知されていた。結婚後間もない彼女は、自分の終末期をいかに過ごすか慎重に考え、カリフォルニア州からオレゴン州に転居した。なぜなら、オレゴン州は安楽死(医師による自殺ほう助)が合法化されている5州(ほかはワシントン、モンタナ、バーモント、ニューメキシコ)のひとつだからだ。
70年、カリフォルニア州でリビングウィル(LW=生前の意思表示)を患者の人権として規定し、LWに従った医師の医療行為は免責とする自然死法(Natural Death Act)が成立した。そしてその後、全米で終末期の患者の意思を尊重する法律が制定された。ブリタニーさんの転居は、自然死から一歩進んだ安楽死、すなわち、医師による自殺ほう助を全米で合法化させる運動の一環だった。
オレゴン州安楽死法は(Oregon Deat
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