医薬経済オンライン

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アジアの医療に学ぶ

フィリピンの医療制度と保健センター

第17回

フジ虎ノ門健康増進センター 斉尾武郎 放射線医学総合研究所分子イメージング研究センター 栗原千絵子

2015年1月1日号

 フィリピン共和国は全土の人口約1億人で、マニラ首都圏で1000万人を超えている。日本よりやや小さいが、比較的人口の多い国である。民族はマレー系が主で、そのほかに中国、スペイン系や、これらの混血及び少数民族で構成されている。国民のほとんどはキリスト教徒で、うち80%以上がカソリック、イスラム系が5%ほどである。  かつてこの地域は、16世紀にスペインが、19世紀には米国が統治し、第2次世界大戦中には日本の軍政も経験しており、大戦後は独立したものの米国主導の政権が続いた。その後、軍事政権を経てようやく民主化が実現しつつあるが、軍事独裁政権以来の貧富の格差や共産ゲリラの問題が、今も尾を引いている。  米国主導の政権が長かったこともあり、初等教育から母国語であるタガログ語の教育以外の教科は英語で学校教育が行われ、一般市民は皆、英語を話すことができる。失業率...  フィリピン共和国は全土の人口約1億人で、マニラ首都圏で1000万人を超えている。日本よりやや小さいが、比較的人口の多い国である。民族はマレー系が主で、そのほかに中国、スペイン系や、これらの混血及び少数民族で構成されている。国民のほとんどはキリスト教徒で、うち80%以上がカソリック、イスラム系が5%ほどである。  かつてこの地域は、16世紀にスペインが、19世紀には米国が統治し、第2次世界大戦中には日本の軍政も経験しており、大戦後は独立したものの米国主導の政権が続いた。その後、軍事政権を経てようやく民主化が実現しつつあるが、軍事独裁政権以来の貧富の格差や共産ゲリラの問題が、今も尾を引いている。  米国主導の政権が長かったこともあり、初等教育から母国語であるタガログ語の教育以外の教科は英語で学校教育が行われ、一般市民は皆、英語を話すことができる。失業率は約

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