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海外時報

「脂質低減」だけで承認すべきか

ゼチーア研究報告が再燃させた論議

2014年12月15日号

 02年の発売から12年、コレステロール吸収を妨げるタイプの脂質低減剤「エゼチミブ」(国内製品名=ゼチーア)が、心臓血管イベントを減らすという臨床便益が初めて報告された。しかし、この結果は、メルクのビジネス展開への影響以上に“関連問題”の議論を刺激している。  急性冠症候群を起こして10日以内という、リスクの高い患者1.81万人のLDLコレステロールは、「シンバスタチン」にエゼチミブを加えると、1年後に95㎖/㎗から53㎖に下がる。シンバスタチン40㎎療法の70㎖に対し、24%の差だ。この著しい違いは、7年間を通じて維持された。同時に心臓血管死、心筋梗塞、不安定な狭心症入院、血管再形成術を合せた2療法のエンドポイントは、32.7%対34.7%、エゼチミブ追加で6.4%の改善があった。  米国心臓協会における、この「IMPROVE—IT」研究の報告は、...  02年の発売から12年、コレステロール吸収を妨げるタイプの脂質低減剤「エゼチミブ」(国内製品名=ゼチーア)が、心臓血管イベントを減らすという臨床便益が初めて報告された。しかし、この結果は、メルクのビジネス展開への影響以上に“関連問題”の議論を刺激している。  急性冠症候群を起こして10日以内という、リスクの高い患者1.81万人のLDLコレステロールは、「シンバスタチン」にエゼチミブを加えると、1年後に95㎖/㎗から53㎖に下がる。シンバスタチン40㎎療法の70㎖に対し、24%の差だ。この著しい違いは、7年間を通じて維持された。同時に心臓血管死、心筋梗塞、不安定な狭心症入院、血管再形成術を合せた2療法のエンドポイントは、32.7%対34.7%、エゼチミブ追加で6.4%の改善があった。  米国心臓協会における、この「IMPROVE—IT」研究の報告は、複合

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