医薬経済オンライン

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技術革新と製薬企業の明日

進む第4のがん治療研究 免疫チェックポイント阻害剤に陽光

第53回

生島准

2014年12月15日号

 9月2日、小野薬品がメルクをたった2日の差で辛うじて退け、世界初の発売の栄誉を得た抗PD1抗体「オプジーボ」(ニボルマブ)。激しい競争が繰り広げられるのも無理もない。抗PD1抗体を含む、免疫チェックポイント阻害剤は幅広いがん患者を救う久々の大型ブロックバスターに成長する可能性があるためだ。  実際、抗PD1抗体は切除不能もしくは転移性の悪性黒色腫への適応を日米で得たが、これは成長の入り口に過ぎない。オプジーボは腎臓がん、非小細胞肺がんでも第Ⅲ相試験に入った。さらに最近、胃がんでも有望な結果が得られた。また、今まで効果がないとされていた大腸がんと乳がんの一部にも、免疫チェックポイント阻害剤が有効であることもわかってきた。広範ながんの治療に貢献できる抗がん剤となる期待も膨らんでいる。  免疫チェックポイント阻害剤は3年前...  9月2日、小野薬品がメルクをたった2日の差で辛うじて退け、世界初の発売の栄誉を得た抗PD1抗体「オプジーボ」(ニボルマブ)。激しい競争が繰り広げられるのも無理もない。抗PD1抗体を含む、免疫チェックポイント阻害剤は幅広いがん患者を救う久々の大型ブロックバスターに成長する可能性があるためだ。  実際、抗PD1抗体は切除不能もしくは転移性の悪性黒色腫への適応を日米で得たが、これは成長の入り口に過ぎない。オプジーボは腎臓がん、非小細胞肺がんでも第Ⅲ相試験に入った。さらに最近、胃がんでも有望な結果が得られた。また、今まで効果がないとされていた大腸がんと乳がんの一部にも、免疫チェックポイント阻害剤が有効であることもわかってきた。広範ながんの治療に貢献できる抗がん剤となる期待も膨らんでいる。  免疫チェックポイント阻害剤は3年前まで

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