衰退の道歩む「医療の基礎研究」
科研費削減、消費税増税、円安の「三重苦」
2014年12月1日号
今年のノーベル物理学賞は、青色発光ダイオードの研究者の日本人3人が受賞し、大いに話題になった。とくに基礎研究の赤崎勇名城大学教授、天野浩名古屋大学教授、実用化に成功した中村修二カリフォルニア大学教授と、受賞者が基礎研究者から応用研究者まで及んだことで「ノーベルが賞を創設した理由に適っている」と言われている。日本の科学技術の高さに誇らしい気分だ。
ところが、「科学研究費予算の減少で研究現場は困っている」という悲鳴が国立大学42校が参加する国立大学医学部長会議・国立大学附属病院長会議から上がっている。記者会見を開き、「科学研究予算減額の流れを止めてほしい」と提言したのである。同会議によれば、全国の国立大医学部で研究助手を雇えなくなったり、実験用のマウスを買えなくなる事例が続出しているという。ン?アベノミクスは科学技術振興を看板にしたはずでは...
今年のノーベル物理学賞は、青色発光ダイオードの研究者の日本人3人が受賞し、大いに話題になった。とくに基礎研究の赤崎勇名城大学教授、天野浩名古屋大学教授、実用化に成功した中村修二カリフォルニア大学教授と、受賞者が基礎研究者から応用研究者まで及んだことで「ノーベルが賞を創設した理由に適っている」と言われている。日本の科学技術の高さに誇らしい気分だ。
ところが、「科学研究費予算の減少で研究現場は困っている」という悲鳴が国立大学42校が参加する国立大学医学部長会議・国立大学附属病院長会議から上がっている。記者会見を開き、「科学研究予算減額の流れを止めてほしい」と提言したのである。同会議によれば、全国の国立大医学部で研究助手を雇えなくなったり、実験用のマウスを買えなくなる事例が続出しているという。ン?アベノミクスは科学技術振興を看板にしたはずではな
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