眺望「医薬街道」
迷走した医療事故調査制度
近藤正觀
2014年12月1日号
14年11月14日、「医療事故調査制度の施行に係わる検討会」の初会合が開かれた。診療行為にかかわる年間死亡例は推計で最低1300件から最高2000件程度あるとされる。標準化されていない最先端医療には危険が伴うことをもっと知らしめるべきだ。患者や家族は藁をも掴む気持ちから治療を望むケースがあり、そのときは危険が潜むことは承知するが、ひとたび事故が発生すると「なぜ死亡したのか」と翻意し、追及するのが常である。 厚生労働省は医療事故の調査に関してさまざまな検討会を設置してきた。国土交通省の「事故調査委員会」のイメージを持った調査委員会や、死因究明の検討会、調査の仕組み検討会などだ。今年6月に成立した「改正医療法」に謳われた「医療事故調査制度」は調査の仕組み検討会を引き継ぎ、医療事故の再発防止を目的として15年10月から施行される。 医師に懲罰的な制度設計は、医...
14年11月14日、「医療事故調査制度の施行に係わる検討会」の初会合が開かれた。診療行為にかかわる年間死亡例は推計で最低1300件から最高2000件程度あるとされる。標準化されていない最先端医療には危険が伴うことをもっと知らしめるべきだ。患者や家族は藁をも掴む気持ちから治療を望むケースがあり、そのときは危険が潜むことは承知するが、ひとたび事故が発生すると「なぜ死亡したのか」と翻意し、追及するのが常である。 厚生労働省は医療事故の調査に関してさまざまな検討会を設置してきた。国土交通省の「事故調査委員会」のイメージを持った調査委員会や、死因究明の検討会、調査の仕組み検討会などだ。今年6月に成立した「改正医療法」に謳われた「医療事故調査制度」は調査の仕組み検討会を引き継ぎ、医療事故の再発防止を目的として15年10月から施行される。 医師に懲罰的な制度設計は、医療
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