ブリストルの深刻な「カネ」の使い道
暴走した営業部門、巧妙だった手口
2014年11月15日号
薬を使った見返りに、医師にカネが支払われる──。そんな一昔前のドラマに出てきそうな製薬企業と医師の関係を示すベタなエピソードが、まだ医療現場にはあるようだ。昔と違うのは、その手法がより巧妙になっているということ。今回のケースは臨床研究と公益財団法人を隠れ蓑にしたものだ。
6月24日、東京大学医学部附属病院は、血液・腫瘍内科の黒川峰夫教授が実施した白血病治療薬「スプリセル」(一般名=ダサチニブ)の医師主導臨床研究に、ブリストルマイヤーズの不適切な関与があったことを明らかにした。これを受けてブリストルは第三者機関による調査を開始。10月27日に調査結果を発表し、研究データの改竄こそなかったが、複数の社員が臨床研究の企画段階から関わり、プロトコルや倫理審査委員会への申請書の作成を手伝っていたことを認めた。
大学の臨床研究に対し、製薬企業の社員が不...
薬を使った見返りに、医師にカネが支払われる──。そんな一昔前のドラマに出てきそうな製薬企業と医師の関係を示すベタなエピソードが、まだ医療現場にはあるようだ。昔と違うのは、その手法がより巧妙になっているということ。今回のケースは臨床研究と公益財団法人を隠れ蓑にしたものだ。
6月24日、東京大学医学部附属病院は、血液・腫瘍内科の黒川峰夫教授が実施した白血病治療薬「スプリセル」(一般名=ダサチニブ)の医師主導臨床研究に、ブリストルマイヤーズの不適切な関与があったことを明らかにした。これを受けてブリストルは第三者機関による調査を開始。10月27日に調査結果を発表し、研究データの改竄こそなかったが、複数の社員が臨床研究の企画段階から関わり、プロトコルや倫理審査委員会への申請書の作成を手伝っていたことを認めた。
大学の臨床研究に対し、製薬企業の社員が不適切
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