医薬経済オンライン

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読む医療—医師が書いた本の斜め読み—

医療改革を効率化のみで論議していいのか

第13回

鍛冶孝雄

2014年11月15日号

 医療を産業の視点から捉える必要は、とくに21世紀に入ってから大きな論点となっていることは間違いないところだ。いわゆる団塊世代が65歳を超えた今、世界最速で高齢化社会に突入した時点で、医療は「消費される重要な材」になったとの受け止め方は当然といえば当然である。だが、医療提供は公益性が高く、ほかの産業と同じ考え方で運営されてはならないというのは、現状でも多く支持されている。  産業あるいはビジネスと違って、医療は突き詰めて考えれば、事業者が自由に出入りしたり、市場を形成するわけにはいかない。そのことは日本人にとって、ごく当たり前の光景だ。  しかし、医療がこのままで、具体的に言えば国民皆保険をベースにした日本の医療提供が永遠に継続できるかとなると、ほとんどの識者の考え方は「ノー」である。医療を産業として捉えることへの...  医療を産業の視点から捉える必要は、とくに21世紀に入ってから大きな論点となっていることは間違いないところだ。いわゆる団塊世代が65歳を超えた今、世界最速で高齢化社会に突入した時点で、医療は「消費される重要な材」になったとの受け止め方は当然といえば当然である。だが、医療提供は公益性が高く、ほかの産業と同じ考え方で運営されてはならないというのは、現状でも多く支持されている。  産業あるいはビジネスと違って、医療は突き詰めて考えれば、事業者が自由に出入りしたり、市場を形成するわけにはいかない。そのことは日本人にとって、ごく当たり前の光景だ。  しかし、医療がこのままで、具体的に言えば国民皆保険をベースにした日本の医療提供が永遠に継続できるかとなると、ほとんどの識者の考え方は「ノー」である。医療を産業として捉えることへの「倫

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