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この国につけるクスリ 社会保障よもやま話

政治資金規制法と引責の仕方

東京福祉大学・大学院 副学長 喜多村悦史

2014年11月15日号

 安倍晋三首相が起用した女性閣僚のうち2人が、早くも落馬辞任した。うち1人は「初の女性首相候補」と目されていた小渕優子衆院議員。彼女の事例を見てみよう。 国会議論等によれば、支持者動員で実施された観劇会(10、11年度)は、支出(観劇費用)が3000万円超なのに収入(参加者の会費)は700万円。この差額は公職選挙法が禁じる有権者への利益供与ではないかと疑われる。 だが参加者は1万2000円の会費を払ったと証言。それが正しければ、収入が隠蔽され、買収用の裏金などになった疑惑が生じる。12年度観劇会はすべて未記載で、裏金疑惑を裏付ける。 野党側が引き続き国会で追及する姿勢であったことから、与党自民党内からも「疑念が生じたときは、政治家としてきちんと説明責任を果たす必要がある」(稲田朋美政調会長・10月19日のNHK番組)と釘を刺され、公明党幹部からも「辞任すれば内...  安倍晋三首相が起用した女性閣僚のうち2人が、早くも落馬辞任した。うち1人は「初の女性首相候補」と目されていた小渕優子衆院議員。彼女の事例を見てみよう。 国会議論等によれば、支持者動員で実施された観劇会(10、11年度)は、支出(観劇費用)が3000万円超なのに収入(参加者の会費)は700万円。この差額は公職選挙法が禁じる有権者への利益供与ではないかと疑われる。 だが参加者は1万2000円の会費を払ったと証言。それが正しければ、収入が隠蔽され、買収用の裏金などになった疑惑が生じる。12年度観劇会はすべて未記載で、裏金疑惑を裏付ける。 野党側が引き続き国会で追及する姿勢であったことから、与党自民党内からも「疑念が生じたときは、政治家としてきちんと説明責任を果たす必要がある」(稲田朋美政調会長・10月19日のNHK番組)と釘を刺され、公明党幹部からも「辞任すれば内閣支

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