逃れられない「調剤テクニシャン」論議

外堀埋める政府、単純作業に専門職は「必要なし」

2014年11月1日号

「専門家」を謳うのであれば、真に価値のある業務はやはり「判断」や「特殊な技能」が絡むものに尽きる。慣れればできるような「作業」は別の人材に任せるべきである。そういった切り口から、医療保険制度の1プレイヤーを担うある職種の将来を考えてみたい。　ただ、小難しいのが当たり前の医療の話題。少し肩の力を抜いた話から始めてみたい。「ソムリエ」の現状である。ソムリエと聞いて思い浮かべるイメージは華やかな「ワインの専門家」だろう。ところが、都内フランス料理店で働くあるソムリエによると、その実態は変わり始めているという。「バブル期は何十万円もするワインが一夜に何本も出た。それを選ぶ日本のソムリエの地位も高く、お客様との対話やリクエスト応需、ワインリスト作成に追われていた。でも、今のソムリエは現場で『雑用』を押し付けられる。お客様そっちのけで、掃除や荷物... 「専門家」を謳うのであれば、真に価値のある業務はやはり「判断」や「特殊な技能」が絡むものに尽きる。慣れればできるような「作業」は別の人材に任せるべきである。そういった切り口から、医療保険制度の1プレイヤーを担うある職種の将来を考えてみたい。　ただ、小難しいのが当たり前の医療の話題。少し肩の力を抜いた話から始めてみたい。「ソムリエ」の現状である。ソムリエと聞いて思い浮かべるイメージは華やかな「ワインの専門家」だろう。ところが、都内フランス料理店で働くあるソムリエによると、その実態は変わり始めているという。「バブル期は何十万円もするワインが一夜に何本も出た。それを選ぶ日本のソムリエの地位も高く、お客様との対話やリクエスト応需、ワインリスト作成に追われていた。でも、今のソムリエは現場で『雑用』を押し付けられる。お客様そっちのけで、掃除や荷物運び

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