医政羅針盤
「総合診療専門医」の役割に見る同床異夢
山形大学大学院医学系研究科医療政策学講座教授 村上正泰
2014年10月15日号
医療提供体制をめぐる議論のなかで、病床機能の見直しと並んで重視されているのが、主治医機能の強化だ。それは、14年度診療報酬改定により、地域包括診療料(加算)が新設されたことにも表れている。また、一部の研究者や団体からも、わが国におけるプライマリケア体制の改革を求める提言が相次いで出されている。
超高齢社会の到来に伴って、主治医機能がこれまで以上に重要になってくること自体は、間違いないだろう。しかし、これまでのところ、多くの議論が同床異夢のまま進められており、それがこれからいったいどのようなかたちで具体化されていくのか、必ずしも明らかではない。その象徴が「総合診療専門医」の位置付けである。
今後、専門医の仕組みが大きく見直される予定となっている。これまでの専門医は、各学会が独自に運用しており、学会ごとの認定基準の統一性や、専門医の質の担...
医療提供体制をめぐる議論のなかで、病床機能の見直しと並んで重視されているのが、主治医機能の強化だ。それは、14年度診療報酬改定により、地域包括診療料(加算)が新設されたことにも表れている。また、一部の研究者や団体からも、わが国におけるプライマリケア体制の改革を求める提言が相次いで出されている。
超高齢社会の到来に伴って、主治医機能がこれまで以上に重要になってくること自体は、間違いないだろう。しかし、これまでのところ、多くの議論が同床異夢のまま進められており、それがこれからいったいどのようなかたちで具体化されていくのか、必ずしも明らかではない。その象徴が「総合診療専門医」の位置付けである。
今後、専門医の仕組みが大きく見直される予定となっている。これまでの専門医は、各学会が独自に運用しており、学会ごとの認定基準の統一性や、専門医の質の担保
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