読む医療—医師が書いた本の斜め読み—
戦争の実相と「医療」への渇望
第11回
鍛冶孝雄
2014年10月15日号
幼い頃のラジオ番組に、「尋ね人の時間」というものがあった。幼児にとって「尋ね人の時間」は、不思議な関心を抱かせる放送だった。当時のアナウンサーの喋るスピードは、現在とは比較にならないゆっくり、のんびりしたものだったが、その番組ではさらにアナウンサーの発語はゆっくりで、感情をまったく感じさせないものであり、それが逆に何か意図的であると強い違和感を覚えさせるものだった。
記憶している単語に「テンシン」、「ハルピン」、「ダイレン」、「チョウシュン」などがある。中国の地名であることは間違いないと思うが、筆者にとって、それが自らが体験した「戦争」のかなりはっきりした痕跡である。
幼い頃のラジオ番組に、「尋ね人の時間」というものがあった。幼児にとって「尋ね人の時間」は、不思議な関心を抱かせる放送だった。当時のアナウンサーの喋るスピードは、現在とは比較にならないゆっくり、のんびりしたものだったが、その番組ではさらにアナウンサーの発語はゆっくりで、感情をまったく感じさせないものであり、それが逆に何か意図的であると強い違和感を覚えさせるものだった。
記憶している単語に「テンシン」、「ハルピン」、「ダイレン」、「チョウシュン」などがある。中国の地名であることは間違いないと思うが、筆者にとって、それが自らが体験した「戦争」のかなりはっきりした痕跡である。
有料会員限定
会員登録(有料)
この記事をお読みいただくためには、会員登録(有料)が必要です。
新規会員登録とマイページ > 購読情報から購入手続きをお願いいたします。
※IDをお持ちの方はログインからお進みください
【会員登録方法】
会員登録をクリックしていただくと、新規会員仮登録メール送信画面に移動します。
メールアドレスを入力して会員登録をお願い致します。
1ユーザーごとの登録をお願い致します。(1ユーザー1アカウントです)
ログイン
会員登録