眺望「医薬街道」
先の国保改革はいらない
近藤正觀
2014年10月15日号
社会保障審議会医療部会において、医療保険制度改革が議論されている。主な議論は「保険財政赤字に悩む国民健康保険(国保)」の再建維持だ。医療保険を大別すると、被用者保険(企業)と、地域保険である国民健康保険(市町村)となる。加入者数は、被用者保険が6430万人、国保は3520万人だ。ほかに高齢者保険がある。 若人世代は被用者保険に加入し、退職すると国保に移るというのが従前の仕組みだった。国保は退職した人を受け入れる構図から、年齢層は高齢となり医療費が若人よりはかかるのは当然の帰結だった。60年代は自営業の人が6割を占め、年金・無職の人が少なかった。 ところが、現在は農林水産・自営業は10%に減少し、年金・無職の人が40%、非正規雇用が30%を占めている。非正規雇用とは派遣社員・契約社員・嘱託社員などと括られる。正規の社員ではないので、ほとんどの企業は社会保...
社会保障審議会医療部会において、医療保険制度改革が議論されている。主な議論は「保険財政赤字に悩む国民健康保険(国保)」の再建維持だ。医療保険を大別すると、被用者保険(企業)と、地域保険である国民健康保険(市町村)となる。加入者数は、被用者保険が6430万人、国保は3520万人だ。ほかに高齢者保険がある。 若人世代は被用者保険に加入し、退職すると国保に移るというのが従前の仕組みだった。国保は退職した人を受け入れる構図から、年齢層は高齢となり医療費が若人よりはかかるのは当然の帰結だった。60年代は自営業の人が6割を占め、年金・無職の人が少なかった。 ところが、現在は農林水産・自営業は10%に減少し、年金・無職の人が40%、非正規雇用が30%を占めている。非正規雇用とは派遣社員・契約社員・嘱託社員などと括られる。正規の社員ではないので、ほとんどの企業は社会保険
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