時流遡航
エリザベス女王戴冠式と皇太子訪英
第5回
ジャーナリスト 本田成親
2014年10月15日号
小川芳男(元東京外国語大学学長)は著書『巷の英語』のなかで、非公式のときには王子や王女らロイヤルファミリーが裏口から自由に外出し、市民と自然に接していることなどについても感動的に語り、「戴冠式というものは、王位継承者が王冠を戴くばかりでなく、人民への奉仕・義務・愛を誓う儀式である」と特筆することも忘れなかった。これらの一文からは、英国民とロイヤルファミリーとの関係に改めて驚きの目を見張ったその折の小川の様子が偲ばれる。
あるとき『巷の英語』を手にした石田達夫は、少々悪戯っぽい微笑みを浮かべながら、「あの頃はよく小川君を案内していろんなところに行ったんですけどね。当時の彼の英語は正統過ぎて文字通りの意味での英国の巷にあってはあまり通じませんでしてね。でも、そんな小川君がこんなにも洒落た、しかも実に立派な内容の本を書き残し...
小川芳男(元東京外国語大学学長)は著書『巷の英語』のなかで、非公式のときには王子や王女らロイヤルファミリーが裏口から自由に外出し、市民と自然に接していることなどについても感動的に語り、「戴冠式というものは、王位継承者が王冠を戴くばかりでなく、人民への奉仕・義務・愛を誓う儀式である」と特筆することも忘れなかった。これらの一文からは、英国民とロイヤルファミリーとの関係に改めて驚きの目を見張ったその折の小川の様子が偲ばれる。
あるとき『巷の英語』を手にした石田達夫は、少々悪戯っぽい微笑みを浮かべながら、「あの頃はよく小川君を案内していろんなところに行ったんですけどね。当時の彼の英語は正統過ぎて文字通りの意味での英国の巷にあってはあまり通じませんでしてね。でも、そんな小川君がこんなにも洒落た、しかも実に立派な内容の本を書き残した
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