医政羅針盤
強まる社会保障費抑制への懸念
R形大学大学院医学系研究科医療政策学講座教授 村上正泰
2014年10月1日号
来年度予算編成に向けた各省による一般会計の概算要求額が、史上初めて100兆円の大台を超えた。これから年末まで、予算折衝が行われ、最終的な政府案が決定されることになるが、今年度予算に引き続き、来年度も大型予算の編成になりそうだ。安倍晋三首相の進める「アベノミクス」の「第2の矢」として、「機動的な財政出動」が掲げられており、「国土強靭化」や「地方創生」など、政権の目玉施策に多くの予算が割かれることになるだろう。そうした状況で、最大の歳出項目は、言うまでもなく社会保障費だ。
年金・医療などにかかる経費について、概算要求では、「自然増として8300億円を加算した額」まで要求が認められたが、予算編成過程では、「合理化・効率化に最大限取り組む」こととされている。来年度予算編成過程で、それがどこまで実現するかは不明であるものの、客観的な情勢として、財政規...
来年度予算編成に向けた各省による一般会計の概算要求額が、史上初めて100兆円の大台を超えた。これから年末まで、予算折衝が行われ、最終的な政府案が決定されることになるが、今年度予算に引き続き、来年度も大型予算の編成になりそうだ。安倍晋三首相の進める「アベノミクス」の「第2の矢」として、「機動的な財政出動」が掲げられており、「国土強靭化」や「地方創生」など、政権の目玉施策に多くの予算が割かれることになるだろう。そうした状況で、最大の歳出項目は、言うまでもなく社会保障費だ。
年金・医療などにかかる経費について、概算要求では、「自然増として8300億円を加算した額」まで要求が認められたが、予算編成過程では、「合理化・効率化に最大限取り組む」こととされている。来年度予算編成過程で、それがどこまで実現するかは不明であるものの、客観的な情勢として、財政規模が
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