Dear Tomorrow 新しいヘルスケアマーケティング
[実していく「開発応用」
第14回 希少疾患薬のマーケティング⑥
株式会社アンテリオ理事 堀 玲子
2014年10月1日号
アイスバケツチャレンジがメディアを賑わした。ALS(筋萎縮性側索硬化症)の認知と患者さんへの寄付という行為に有名人が次々と登場した。だが、身近な人で実施したという話はまだ聞いていない。なぜALSだったのか、その理由はわからないが、映像やメディアを通じての伝達方法は、やはり一定の効果がすぐに出るということを証明した。 今回はオーファンドラッグ(希少疾患薬)の開発について今、一番注目されている分野を紹介したい。最も注目される分野は既存薬剤の「リポジショニング」(リパーパシングとも言われている)の活用だ。これは製品の経済的価値を大きく変える。 マーケティングの観点から、リポジショニングを活用すると言った場合、その疾患領域でいくつか競合品が出たときに自社製品の立ち位置を変える、あるいは製品の訴求点の軸を変更したりしていくことを指す。だが、希少...
アイスバケツチャレンジがメディアを賑わした。ALS(筋萎縮性側索硬化症)の認知と患者さんへの寄付という行為に有名人が次々と登場した。だが、身近な人で実施したという話はまだ聞いていない。なぜALSだったのか、その理由はわからないが、映像やメディアを通じての伝達方法は、やはり一定の効果がすぐに出るということを証明した。 今回はオーファンドラッグ(希少疾患薬)の開発について今、一番注目されている分野を紹介したい。最も注目される分野は既存薬剤の「リポジショニング」(リパーパシングとも言われている)の活用だ。これは製品の経済的価値を大きく変える。 マーケティングの観点から、リポジショニングを活用すると言った場合、その疾患領域でいくつか競合品が出たときに自社製品の立ち位置を変える、あるいは製品の訴求点の軸を変更したりしていくことを指す。だが、希少疾患
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