定着する後発品は「コスト」 | 医薬経済オンライン

定着する後発品は「コスト」

企業の体力勝負はいつまで続くか

2014年9月15日号

 「いやぁ、まるでかつての長期収載品市場を見ているようだよ」　後発品を手掛ける中堅製薬企業の幹部は溜息をつく。かつての長期収載品市場とは、際限なき価格競争を繰り返した時代のことだ。競争相手は同じ領域に登場してくる新薬、そしてライバル社の長期収載品だった。ＭＲは病院や診療所に日参し、コールを繰り返す。医師の接待攻勢は当たり前で、「学術」とは名ばかりの講演会や勉強会を各企業が連日開催した。処方数が拡大すれば、それがＭＲの評価となった。　そして、医療機関や調剤薬局の経営を潤すために薬価の引き下げに応じる。キャンペーンと称して、医薬品卸に法外の値引きを認め、抱えきれないほどの在庫を押し込ませる。医薬品卸の評価も数量だった。医薬品卸が値引きした分は、販促報償費として支払う。医薬品卸の利益の源泉ともなっていた。　そんな時代を懐かしむ声もある...  「いやぁ、まるでかつての長期収載品市場を見ているようだよ」　後発品を手掛ける中堅製薬企業の幹部は溜息をつく。かつての長期収載品市場とは、際限なき価格競争を繰り返した時代のことだ。競争相手は同じ領域に登場してくる新薬、そしてライバル社の長期収載品だった。ＭＲは病院や診療所に日参し、コールを繰り返す。医師の接待攻勢は当たり前で、「学術」とは名ばかりの講演会や勉強会を各企業が連日開催した。処方数が拡大すれば、それがＭＲの評価となった。　そして、医療機関や調剤薬局の経営を潤すために薬価の引き下げに応じる。キャンペーンと称して、医薬品卸に法外の値引きを認め、抱えきれないほどの在庫を押し込ませる。医薬品卸の評価も数量だった。医薬品卸が値引きした分は、販促報償費として支払う。医薬品卸の利益の源泉ともなっていた。　そんな時代を懐かしむ声もあるが、

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