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医政羅針盤

「政治主導」と「官僚主導」の虚実

山形大学大学院医学系研究科医療政策学講座教授 村上正泰

2014年9月15日号

官僚叩きの失敗に学ぶものは(民主党・野田元首相) 平成の御代に入ってからの四半世紀、わが国では「改革」というキャッチフレーズが社会を覆い尽してきた。政策領域における「改革」の最大の眼目は「官僚支配の打破」であり、その流れが最高潮に達したのが、5年前の民主党政権への政権交代である。  ただし、そのような流れは、橋本政権の行政改革や小泉政権の構造改革にも遡ることができるし、民主党から政権を奪還したあとの第二次安倍政権でも、「政治主導」を演出しようとしている。これらは、民主党政権ほど稚拙でないものの、「官」に対する「政」の優位の確立をめざしているという意味では、その姿勢は、90年代半ば以降、一貫して共通していると言えよう。  確かに、これまで「政」よりも「官」が優位な立場にあったとする言説は、広く日本社会に流布してきたし、戦後の政治学や行政学でも... 官僚叩きの失敗に学ぶものは(民主党・野田元首相) 平成の御代に入ってからの四半世紀、わが国では「改革」というキャッチフレーズが社会を覆い尽してきた。政策領域における「改革」の最大の眼目は「官僚支配の打破」であり、その流れが最高潮に達したのが、5年前の民主党政権への政権交代である。  ただし、そのような流れは、橋本政権の行政改革や小泉政権の構造改革にも遡ることができるし、民主党から政権を奪還したあとの第二次安倍政権でも、「政治主導」を演出しようとしている。これらは、民主党政権ほど稚拙でないものの、「官」に対する「政」の優位の確立をめざしているという意味では、その姿勢は、90年代半ば以降、一貫して共通していると言えよう。  確かに、これまで「政」よりも「官」が優位な立場にあったとする言説は、広く日本社会に流布してきたし、戦後の政治学や行政学でも有力

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